住宅塗装において生じうるクレームやトラブル、その多くはアパート塗装にも生じます。
しかしアパートの方がクレーム対策としてはハードルが高く、業者はより一層真剣に取り組まなければなりません。
逆の言い方をすると、アパート塗装でクレーム対策をバッチリできている塗装屋は、住宅塗装における対策もレベルが高いと言えるだけの実力があると言えるかもしれません。
クレームの少ない塗装屋はアパート塗装が得意!?
クレームが集中するポイントは、「足場組み立て」「高圧洗浄」「住人それぞれの反応」に集約されるかもしれません。
アパートの場合、一つの建物に複数の世帯が住んでいるということで、対策しなければならない家族数が多く、しかもそれぞれが異なる生活パターンや感性を持っているゆえに反応も千差万別で、その全てに対応するには綿密な準備と対策が必要となります。
アパートのオーナーから各世帯への説明、対応のお願いも関係しますから、戸建住宅で施主と直接やり取りをする場合と異なり、中間にオーナーがいるという構図になります。ここで意思疎通や計画性が中途半端だと、トラブルが起きやすくなるのです。
足場の組み立て作業
足場は組み立て中に金属と金属がぶつかる音や作業員たちの声などが住人たちにとって耳障りなものとなります。
また、2階では洗濯物を干す時に、足場を邪魔に感じたり、作業員たちが窓から見えたりと、普段と違う景色に対してストレスが生じます。
こういう状況において何か作業員たちがミスしたり不手際があったりすると、そこへのクレームが爆発します。複数世帯に対してどこからもクレームにならないように作業できるという実力がある業者は優秀と言えるでしょう。
高圧洗浄でさらに不便
戸建一世帯であれば、高圧洗浄の時に洗濯物を干さないなど対応はしやすいものですが、複数世帯が同じ日に一斉に対応するとなるとこれが難しくなります。
しかも、洗浄時の水飛沫よってベランダが汚れたり、自転車置き場などに掛かってサドルを汚したりと、いろいろなことが生じます。問題が生じた時に対策・対処する世帯が一つなのか複数なのかで、業者側の段取りも変わってきます。
しかも高圧洗浄の騒音もかなりのものですし、意外なほど「今日、高圧洗浄がある」と記憶していない住人もいたりしますから、いきなり大きな音がしてかなり驚きます。これも複数世帯ですから統制が取りにくくなります。
住人の意識統一は難しい
オーナーとしては住人に向けて塗装工事の通知はしていることでしょう。とはいえ、施主がその世帯の中で同居人や家族と話し合って決めた工事ではなく、オーナー側が決めたこと。情報を得たとしても日程や対策については無頓着になってしまうこともあり得ますから、注意が必要です。
当日の作業になってから「今日だと思わなかった」というクレームを述べるケースも想定しなければならないかもしれません。
そのために、周知の徹底や作業時の安全対策及び騒音防止など、業者側として気配りするポイントは多くなります。それゆえに、アパート塗装でしっかりと気配りができるということは、その対策がしっかりとできており、戸建住宅の際にも同じ基準でしっかりと施主及びその家族に対して気配りができると期待できます。
というわけで、アパート塗装の実績が多い業者は、クレームの少ない塗装屋としてその実力を発揮していただきたいと思います!